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メタルビーズ教室は8月までお休みです。教室の皆様とは秋にはお目にかかれますように。インスタグラムやってます。metalbeadsroom 下の青いアイコンをタップしてください
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メタルビーズ教室

・横浜教室
平日行っております。
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hayatayuko@gmail.com
へご連絡頂ければと思います。
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メタルビーズ教室は分教室は一切ございません。





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「生きた子供を平気でお腹から掻きだすような女なのよ。あんたは」 
「生きた子供を平気でお腹から掻きだすような女なのよ。あんたは」 _b0048834_19265149.jpg


能「海人」

藤原不比等の妹が唐の高僧の妻となることになった。故、高僧から3つの贈り物がなされたのだが、その中の一つ、面向不背の珠を志度湾に住む竜にとられてしまう。珠を奪い返すため藤原不比等は志度を訪れる。海に潜るには海人を頼るしかない。不比等は海人と暮らし、海人を孕ませる。不比等は海人に言う。

「珠を竜の棲む海から取り返してはくれないか」

呪いが使えるわけでもない海人が珠を取り返すということは死を意味することである。
海人は言う。

「珠を取り返したならば身分の低い私の息子を生涯重んじてほしい」

藤原不比等は海人に約束をし、海人は海へ潜る。竜から珠を取り返す海人。竜に追われる海人。胸の下をかっさばき、珠を体に押し込んだ海人は竜に手足をもがれ海面に遺体としてあがる。珠は不比等の手に。海人の子供は名を藤原房前、後の太政大臣となったのだった。


源氏物語
「葵の巻」

帝の側室桐壷の息子、源氏。元服した源氏は左大臣の娘、葵の上と結婚する。4つ年下の源氏にうちとけることのない葵の上だが、10年の後に源氏の子供を懐妊する。

六条御息所は源氏の愛人であった。美しく教養もある六条は初めは源氏を虜にしていたが、そのうちに源氏は彼女をもてあますようになる。源氏より年上の六条は自分の元に通わなくなってきた源氏が恋しくてならない。しかし誇り高き六条は自分の本心を押し殺し、相手へ心を打ち明けないのだった。


六条が牛車に乗り賀茂の祭りへ出かけて行った。その場所で葵の上の牛車と鉢合わせになってしまう。牛車の場所争いで源氏の子を宿している葵の上に六条は負けた。負けた悔しさ、源氏の子供を宿した葵へのやりきれない思いが六条の魂の均衡を奪ってしまう。

その頃から葵の上の体調に異変が起きた。まことしやかに流れる噂、それは六条が生霊となって葵の上にとりついているのではないか、というものだった。身に覚えのない六条であったが、自分の体から悪霊退散の加持に使われた芥子の匂いがするのを感じる。何度体を洗ったとて、その匂いは消えることはない。六条御息所は自分の魂が体から抜け出て葵の上にとりついているのか、と愕然とするのだった。

葵の上は夕霧という男子を出産するが、出産後も容体が良くなる気配がない。源氏も葵の上をたいそう心配し、誰の元にも訪れない。葵の上とのつかの間の情愛。しかしそれからすぐに葵の上は突然あっけなくこの世を去ってしまうのだった。

「生きた子供を平気でお腹から掻きだすような女なのよ。あんたは」 _b0048834_22485217.jpg


山中ユミ(大竹しのぶ)は子供を二人殺した罪で拘置されている。人格が次々に変わるユミ。それを探る精神科医(野田秀樹)。ユミは自分を海人と名乗り、精神科医を自分の子供だと言う。そう思って話を聞けば帝の側室(桐壷)に豹変した。精神科医は今は源氏物語をなぞらえているのだ、と理解する。なかなか進展しない話に警部(渡辺いっけい)は苛立ちを隠せない。国民は正義がほしいのだ、といきり立つ。それなら精神科医に彼女は正常だ、と診断書を書いてもらわなければならないと言う検察官。( 北村有起哉 )

独房にいるユミを拷問し、吐かせようとする警部。おびえるユミ。と、突然豹変する。夕顔になっている。夕顔は源氏との恋の話を精神科医に聞かせる。華やかな源氏に見染めらた身分の低い娘、夕顔。夕顔は源氏との恋愛にのめりこんでいく。

突然夕顔に悪霊がとりつき、死ぬ。
「じゃ私は死人と話をしているんだ?」
「どうしてここにいるかわかりますか!!」

「知っているわ。四人死んだからよ。」

「生きた子供を平気でお腹から掻きだすような女なのよ。あんたは」 _b0048834_19481682.jpg


OL不倫殺人事件に物的証拠が発見される、というタブロイド紙を見て検察官が怒っている。
国民は知る権利があると警部が言っている。
検察官は精神科医に精神鑑定のお墨付きさえもらえたら裁けるのだから、と警部に語る。


ユミは源氏になっている。

冷たい妻、葵の上が妊娠した。別れられない。六条御息所はもっと頭がいいと思っていた。六条は以前はもっと気配りができたのにとぼやいている。


豹変するユミ。賀茂の祭りに呼ばれた六条御息所となっている。
祭りで葵の上と鉢合わせになる六条御息所。源氏は六条御息所に葵の上を紹介する。

「山中ユミさん。彼女は職場のアシスタントだ。」


息子に挨拶させる源氏。
息子を六条御息所に紹介する葵の上。
「大学の付属小学校なんですの。」

あ、動いたわ!と腹をさすり喜ぶ葵の上。妻のお腹をさわってごらん、と六条御息所に促す源氏。







「赤ちゃん、堕ろすわ。この前みたいに。決めたの・・・」
「あなた、どなた?」

ユミは電話を切る。
妻は履歴に電話をかけ直す。

「源氏?」
「あなた、どなた?」

ユミは電話を切る。
妻はかけ直す。

「源氏?」
「あなた、どなた?」

執拗な妻の追及に源氏は負け、告白する。
彼女は山中ユミ。職場のアシスタントで6年前から不倫している、と。

葵の上は六条御息所に電話をする。
主人が今まで話したこと全部ウソですから。私は何も聞いていません。絶対に別れません。あなただって、家庭があるのをわかって付き合っていたんでしょ?それとも主人が無理やりレイプしたとでも言うんですか?

六条御息所は電話を切る。
葵の上がかけ直す。

「うちの人が結婚していることは知っていたわけでしょ。」
「すみません、すみません」


六条御息所は堕胎する。
倒れこんでいるところに電話が鳴る。

生きた子供を平気でお腹から掻きだすような女なのよ。あんたは。」

般若となった六条御息所は葵の上を呪い殺す。



「でも佐々木の妻にとりつくことができなかった。そして佐々木の妻は死ななかった。」
「死んでない?」
「ええ。」
「じゃあ誰が死んだの?」
「そう、誰が死んだの?」
「・・・・あたし?」
「違う。」



ユミは佐々木の子供が二人きりでいるのを見計らい、室内に潜入。灯油を撒き、ライターで火をつけた。燃えた勢いで爆風が撒きあがるほどだった。

精神科医の見立ては山中ユミには判断能力あり。死刑執行が執り行われた。

ユミの魂は海の中をたゆたう。海人のように。精神科医を自分のへその緒でつないでいる。海の中でへその緒を切るユミ。精神科医は海岸に辿りつき、産声をあげる。

「生きた子供を平気でお腹から掻きだすような女なのよ。あんたは」 _b0048834_23314353.jpg


現代の悲劇は実際にあった不倫殺人事件である。アンダーラインをひいた部分は実際に妻が言った台詞とされいる。(言っていない、という説もある)実際の事件では死刑ではなく、無期懲役が求刑された。



最後のシーンは精神科医が声をあげながら海岸へ辿り着く、というものなのですが、これは志度の海人のように自分の命と引き換えにして子供を守れなかったユミの無念を、佐々木の子供の不憫を、精神科医が思いを託され、世に生まれ落ちた、ということなのかなと思いました。精神科医は竜から取り返した面向不背の珠そのものであり、ユミの子供であり、佐々木の子供であるのかと。精神科医の叫びは魂が救済された声に聞こえました。

古の頃から男女の間には愛があり、憎しみがあり、哀しみがあり、裏切りがある。藤原不比等の時代は飛鳥~奈良時代であるし、源氏物語は平安時代。そしてOL殺人事件は現代の話。昔は狂っていた。現代も狂っている。未来だってきっと狂っているだろう。どうせいつの世だって狂っているのだ。哀しみが生まれ、憎しみが生まれ、恨みが生まれる。でも見上げれば光がある。救いがある。それがこの物語のように思えました。

出演は大竹しのぶ、野田秀樹、渡辺いっけい、北村有起哉。4人芝居です。皆、素晴らしい。特に大竹しのぶ。うまい、という表現では足りないです。そんな声だしたら声つぶれそう、と思われるような声でうめいたかと思うと上品な表情となり、そうかと思えば気が狂ったかのようにおびえだす。息が全く乱れない。演技というか、巫女のような、乗り移りのような、神懸かりのようでした。台詞を言っている、というのではなく、体に人格が入っているというか、なんと表現すればいいのかよく分かりません。


「ザ・ダイバー」は東京芸術劇場 野田秀樹 芸術監督就任記念プログラムです。東京オリンピックが開催されるとしたら、その芸術監督は野田さんがされることを想定してるんだろうなあ。石原都知事。そりゃそうだよねえ、あんまりにも圧倒的です、野田秀樹。こんなに絶賛してチケットがますます取れなくなるのは非常に困るのですが、それでも絶賛せずにはいられない。野田さん、ずっとついていきやす。



東京芸術劇場 野田秀樹 芸術監督就任記念プログラム「ザ・ダイバー」






※文中の台詞は「ザ・ダイバー」の脚本から引用しています。
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by mareemonte | 2009-09-26 11:53 | 劇やら映画やら | Trackback
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